合同会社設立のために理解しておきたい損益分配のこと。


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合同会社の損益分配

合同会社の特徴の一つとして「損益分配の自由度」が挙げられます。

しかし、損益分配という概念について、多くの方が誤解されているようです。

このページでは、合同会社の損益分配について簡単に説明します。

「利益」と「給料」「役員報酬」の違い

利益分配をする際の「利益」とは、益金から損金を差し引き、さらに法人税等の税金を支払った後で合同会社に残った利益です。

合同会社は、この「利益」を出資者である社員に対して分配します。

その社員が実際に合同会社のために働いたかどうかは一切関係なく、定款で決めた分配割合(定款で決めていなければ出資額の割合)に従って分配されます。

一方で、ある従業員(役員)がどんなに頑張って合同会社のために働いても、全く出資していなければ(「社員」でなければ)、利益の分配は一切受けられません。

それでは、合同会社のために頑張って働いた従業員(役員)は、出資していないという理由だけで、全く恩恵を受けられないのでしょうか?

そうではありませんね。

頑張った従業員に対しては、合同会社から多くの給料が支払われます。

頑張った役員(=社員)に対しては、合同会社から多くの役員報酬が支払われます。

その従業員・役員が合同会社に出資しているか否かを問わず、彼らは、頑張った対価である給料(役員報酬)として、広い意味での「利益」を得ることができるのです。

合同会社の特徴として「出資額が少なくとも、頑張って働いた社員が多くの利益を得ることができる」という説明をよく見かけますが、これは利益分配の際の「利益」と、「給料」「役員報酬」を混同しているように思われます。

なお、出資額の割合によらずに会社のお金を分け合うことが目的でしたら、合同会社に限らず株式会社でも達成可能ですし、一般社団法人やNPO法人でも達成可能です。

損失の分配について

多くの方は、「損失を分配する」と聞くと、「追加の支払いをしなければならないのでは?」と心配されるようです。

しかし、損失分配における損失とは、「当初出資された財産の価額」より「合同会社に残っている純資産額」が少ないときの、その差額のことを指します。

例えば、Aさんが1,000万円、Bが500万円、合計1,500万円を出資して設立された合同会社に1,000万円の純資産しか残っていなければ、その合同会社には500万円の「損失」が発生していることになります。

合同会社の社員は全て有限責任ですから、損失が生じたとしても、社員がその損失分の金額を支払う(追加出資する)必要はありません

損失を負担するということは、「自分の出資した財産が減ってしまう」ことなのです。

「損失を分配する」とは、言い換えるなら「誰の出資した財産を減らすのか」を決めることであると言えます。

先の例で500万円の損失をAに400万円、Bに100万円という割合で分配したとするなら、解散時にAさんに戻る財産は600万円、Bさんに戻る財産は400万円ということになります。

合同会社の損益分配は意外と難しい

以上をご覧いただいて、「難しくて意味が分からない」と思われたでしょうか。

それとも、「当然のことだ」と思われたでしょうか。

合同会社の数はまだまだ少なく、会計や税務の処理についての専門書も多くありません。

そのため、会計・税務の専門家である公認会計士・税理士ですら、損益分配について誤解していることが多いようです

適切な損益分配とその会計処理・税務処理は意外に難しい点ですので、設立時からしっかりと会計の専門家に相談されたほうが無難です。

この点、High Fieldグループで合同会社を設立された場合には、グループの公認会計士・税理士がしっかりとサポートさせていただきます。